
普段の姿勢がクライミングに与える影響について考えたことがありますか?
クライミングにおいて猫背・巻き肩・ストレートネックといった姿勢の悪さは、クライミングのパフォーマンスを著しく下げることに繋がるんです!
この記事では、猫背・巻き肩・ストレートネックがクライミングに与える影響と、これらの解消するトレーニングをご紹介したいと思います!

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クライミングにおける”姿勢”の重要性
スポーツクライミングでは、身体の使い方がパフォーマンスに直結する重要な要素です。
普段の姿勢が良ければ、クライミングの姿勢も自然と良くなり、ムーブがスムーズになったり、疲れにくくなったりするメリットがあります。
逆に姿勢が悪いと、動きが制限されるだけでなく、ケガのリスクも高まってしまいます。
- ムーブがスムーズになる。
- 持久力・スタミナが向上する。
- ケガのリスクが低下する。
- 登りの安定感が増す。
- ムーブが制限される。
- 無駄な力を使うため、すぐに疲れる。
- ケガのリスクが高くなる。
- 重心のコントロールが難しくなる。
猫背・巻き肩・ストレートネック
普段の姿勢の崩れは、クライミングに支障を来すだけでなく、肩こりや頭痛、腰痛などの原因になることもあります。
その中でも、猫背(ねこぜ)・巻き肩(まきがた)・ストレートネックは、多くの人が抱える姿勢の問題で、クライマーに与える影響も大きいです。
ここではそれぞれの特徴や原因について説明します。

猫背
特徴
- 背中が丸くなり、首や肩が前に出る姿勢。
- 胸が閉じ、肩が内側に入りやすい。
原因
- 長時間のデスクワーク。
- 筋力の低下(特に背中の筋肉が弱い)。
- 悪い姿勢のクセ。
巻き肩
特徴
- 肩が内側に入り、前に出てしまう状態。
- 猫背とセットで起こることが多い。
原因
- 胸の筋肉(大胸筋)が硬くなり、背中の筋肉が弱くなる。
- スマホやパソコンを使う時間が長い。
- 肩を内側に丸めるクセがついている。
ストレートネック
特徴
- 本来、前に湾曲しているはずの首の骨(頸椎)が真っ直ぐになっている状態。
- 頭が前に突き出るような姿勢になる。
原因
- 長時間のスマホやパソコン作業(うつむく時間が長い)。
- 猫背とセットで起こることが多い。
- 頸椎の負担が増えるような姿勢のクセ。
猫背改善
猫背を放っておくと、クライミングでは以下のような弊害が起こります。
- 傾斜の課題で体が壁に引きつけられず、足が切れやすくなる。
- ホールドを掴む際、背中が丸まっていると腕が伸びきらず届かない。
- ヒールフックで腰を高く上げる動きが難しくなる。
猫背改善のエクササイズをご紹介します。

両腕を肩幅に広げ前方に伸ばします。頭の高さで壁に手をつき、壁から1歩下がる。背筋を伸ばしながら股関節から上体を前傾させて、耳が腕よりも低い位置になるように30秒キープ。
両足を肩幅に開いて立ち、体幹を固定したまま、肩関節を外側へ凱旋させながら後ろに引いて胸をストレッチします。2秒ほどキープして元に戻ります。
両足を肩幅に開いて立ち、股関節から上体を45度前傾させます。両腕を身体の前で下げ、その姿勢のまま、肘が耳よりも高く上がるまで両腕を上げます。

両足を肩幅に開いて立ち、両腕を肩幅でまっすぐ上に伸ばして手のひらを向かい合わせ、肘を耳よりも後ろに引きます。スクワットをするようにお尻を後ろに引き、膝が90°曲がるまでしゃがんで元に戻ります。
両腕、両膝を肩幅に広げ床について四つん這いになります。背筋を伸ばした状態から、おへそを覗き込むように頭を下げながら背中を丸めます。その後、頭を上げながら背中を反らせていきます。
うつ伏せの状態から、脇を締めて両手を床につきます。両脚を伸ばした状態で、両手で床を押して肘を伸ばし顔を天井に向けてお腹をストレッチします。このとき、腰を反らさないようにしましょう。
巻き型改善
巻き肩を放っておくと、クライミングでは以下のような弊害が起こります。
- フルリーチ(腕を最大限伸ばす動作)が苦手になり、遠いホールドが取れない。
- スローパーやガストンでホールドを持つ際に、肩が安定せずに保持力が落ちる。
- 肩の負担が大きくなるので、長時間登ると痛みが出やすくなる。
猫背改善のエクササイズをご紹介します。

立った姿勢から両手を身体の後ろで組みます。肘を伸ばして両手を真下に下げ、胸を張って大胸筋と小胸筋を伸ばしていきます。肩甲骨が凱旋しないように、両手は必ず真下に下げましょう。
両足を揃えて真っ直ぐ立ち、片方の手で逆側の鎖骨の下の小胸筋に右手を添えます。小胸筋をマッサージしながら肩を前へ10回、後ろへ10回ゆっくり回します。このとき体幹がぶれないように気をつけましょう。
片腕を肩の高さで腕を伸ばして壁につき、身体を逆側に向けてついている腕側の大胸筋をストレッチします。下半身は固定し、天井を見るように頭を斜め後ろに倒していきます。ゆっくりと呼吸しながら60秒キープしましょう。

枕を使い、横向きに床に寝ます。片方の脚を上からクロスして手で押さえ、上側の方を身体の後ろに開いていきます。手の動きを目で追いながら身体を後ろに伸ばし、大胸筋をストレッチします。
床でうつ伏せになり、両腕をハの字に広げます。胸を床から離すように上体を少し起こし、ゆっくり呼吸しながら30秒キープします。
コブラで胸を反らした姿勢で、両腕を浮かしてまっすぐに伸ばし、両肘を脇腹に引き寄せて左右の肩甲骨を近づけていきます。
ストレートネック改善
ストレートネックを放っておくと、クライミングでは以下のような弊害が起こります。
- 首の可動域が狭くなり、視界が狭くなる。
- ルーフ課題で首を反らすと疲れやすく、正しい姿勢をキープできない。
- 動きがぎこちなくなり、特にダイナミックなムーブの安定感が落ちる。
ストレートネック改善のエクササイズをご紹介します。

両足を腰幅に開いて立ち、右手て顎の右側を軽く押しながら頭を右側に倒します。左側の首筋を伸ばした状態で20秒キープします。
両足を腰幅に開いて立ち、右手で後頭部を持ちながら頭を右斜め前に倒してきます。首の左側後ろの筋を伸ばした状態で20秒キープします。
両足を腰幅に開いて立ち、手で側頭部を押さえて頭を横に倒していきます。左側の首筋を伸ばした状態で20秒キープします。
両足を腰幅に開いて立ち、両腕を伸ばした状態で身体の後ろで組み、両肩を下げた状態で首をゆっくり回していきます。右回し、左回しを5回ずつを3セット行います。

両足を腰幅に開いて立ち、頭の後ろにタオルを回して、床と平行に後頭部を押していきます。頭を後ろに引くようにして2秒キープして元に戻ります。
両足と両肘を床について身体を真っ直ぐに伸ばします。お尻や腰を落とさないようにして、背骨を一直線に保ち、ゆっくり呼吸しながら30秒キープします。
エルボープランクの状態から背骨を軸にして真横を見るように左右に首をひねっていきます。
まとめ
いかがだったでしょうか?
猫背・巻き肩・ストレートネックといった姿勢の乱れは、クライミングにおいて様々なデメリットを引き起こします。
可動域が狭くなり、遠いホールドに手が届かなくなったり、重心のコントロールが難しくなったりするだけでなく、無駄な力を使ってしまうことで疲れやすくなり、ケガのリスクも高くなります。
今回ご紹介したトレーニングを日常的に取り入れることで、姿勢が整い、クライミングの動きもスムーズになること間違いありません!
正しい姿勢を意識しながらも、継続してトレーニングを行い、より楽しく、より強く登れるクライマーを目指しましょう!
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