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2024年に行われるパリオリンピックでは、スポーツクライミングという競技は「ボルダー&リード」と「スピード」の2つに分けられました。
今回の記事は、スピードクライミングについてのルールや魅力、パリオリンピックの見どころなども解説していきたいと思います。
この記事を読めば、より一層スピードクライミングの観戦が楽しくなるよ!
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スピードクライミングとは
スピードクライミングとは、スポーツクライミング3種目の中の1種で、高さ15メートルの壁に設定されたコースをどれだけ速く登れたかを競う競技です。95°に前傾した壁に2つの同じコースが用意されていて、2人の選手が同時にスタートし、タイムを競います。
スピードクライミングは、今から50年以上前にロシアで行われていた競技クライミングにルーツを持っています。その高速で忍者のように壁を登っていく様子は本当にスリリングで、選手同士の真剣勝負に世界中のクライマーたちが惹きつけれらています。
スピードクライミングはスポーツクライミングの中でもルールや勝者が一目瞭然なので、特に観戦向けのスポーツとして人気を博しています。
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ルール
スピードクライミングは高さ15mの壁を何秒で登ることができたかの速さを競います。リードと同様に選手は命綱を付けて行います。選手は地面においてあるスタートパネルに足を置いてスタートするのですが、スタートの合図の前にパネルから足が離れるとフライングとなり、一発で失格となってしまいます。
2024年7月に行われるパリオリンピックには男女それぞれ14名の選手が参加します。競技は、2回トライして良い方のタイムを用いて1~14位を決めるシーディングラウンドを行った後、その順位をもとにして、1位VS14位、2位VS13位というように選手が隣のレーンで1対1でタイムを競います。この1対1のレースに勝利した7名+最速のタイムを出した敗者1名の計8名で決勝トーナメントを戦います。
決勝トーナメントでは予選と同様に1対1で、先にゴールした選手が勝ち上がっていくことで勝者を決めます。
世界記録と日本記録
世界記録
スピードクライミングの世界記録は、2024年4月、W杯第一戦の呉江大会で米国のサミュエル・ワトソン選手(18歳)がマークした4秒79でしたが、8月に行われたパリオリンピックでサミュエル・ワトソン選手が自身の世界記録を0.05秒上回る、4秒75という記録を出し、金メダルを獲得しました。
女子の世界記録はポーランドのアレクサンドラ・ミロスラフ選手が23年9月のパリ五輪欧州予選で6秒24でしたが、こちらもパリオリンピックで自身の世界記録を更新する、6秒06という記録を叩き出しました。
日本記録
男子日本記録は、これまでは世界記録と同じW杯呉江大会で大政涼選手(21歳)がマークした5秒07でしたが、7月に開催されたシャモニー大会で大政涼選手が自身の記録を0.1秒更新する4秒97の日本新記録を出しました。
女子の日本記録は2024年6月に行われたジャパンツアー第一戦で林かりん選手(18歳)がマークした7秒37です。
なぜスピードだけ別競技になった?
元来ロッククライミングとは、まだ見たことのない、誰も登ったことのない岩を登ること、その冒険性が重要視されてきました。毎回同じホールドの配置の同じルートを登るスピードクライミングは精神性が少し違う競技だと見なされるのです。
また、ボルダーやリードでは指の強さ足の運びの技術、バランス感覚が求められるのに対して、スピードクライミングは瞬発力が圧倒的に重要であるという違いがあります。
これらの理由から、「スピード」と「ボルダー&リード」をやる選手層はあまり共通していないため、スピードが別競技になったと言われています。
スピードクライミングの見どころ
スピードクライミングの見どころは何と言っても疾走感。ボルダーやリードなどの難しいポイント計算などが一切なく、速いものが勝つという単純明快なところ。選手たちの速さを極めるために極限まで無駄を削ぎ落した洗練された動きは、非常に見るものを魅了します。
スピードクライミングは、このエキサイティングな側面が一般大衆にアピールできています。2人のクライマーが同時にスタートし、トップまでのタイムを競うこの競技では、クライマー同士の激しいバトルが楽しめるところが1番の見所と言ってよいでしょう。
まとめ
いかがだったでしょうか?スピードクライミングは、クライミングの中でも一線を画す種目となっています。日本ではまだまだメジャーな競技ではありませんが、スピードクライミングを体験できる場所は確実に日本で増えてきています。
興味があれば、あなたもスピードクライマーの道を歩んでみてはいかがですか?
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