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皆さんはパリオリンピックのボルダーをご覧になりましたか?男女ともにボルダーの課題は4課題中2課題はコーディネーションの力を要求される課題でしたよね。
現代のスポーツクライミングでは、課題の難易度が上がれば、コーディネーションは避けて通れないムーブとなっていますが、苦手な人がかなり多いのも事実です。
この記事では、コーディネーションが苦手な人に向けて、コツやポイントをイラストで分かりやすく解説をしたいと思います!
クライミングが上手い人でも、コーディネーションができない人って多いですよね!
リーチがないと不利?距離を出すポイントを解説の記事はこちら
コーディネーションとは
コーディネーションとは、直訳すると「筋肉運動の整合、共同作用」という意味となり、スポーツクライミングにおいては連続して手足を動かして次のホールドを取るテクニックのことを指します。
コーディネーションは複数の身体の部位や筋肉を正確かつ効率的に連動させ、目的に応じた動きを行う能力が必要になります。
クライミングの技術はあっても、コーディネーションが苦手なクライマーが多いのは、シンプルな登る能力よりも、身体の部位を連動させる「運動神経」や「運動能力」に依存するからだと考えられます。
しかし、このコーディネーションも練習や訓練によってその能力を向上させることは十分に可能です。
ダブルダイノとの違い
ダブルダイノは両手で次のホールドに飛びつくようなムーブのことを指しますが、多くの場合はダブルダイノとコーディネーションを完全に区別することは難しいです。
その場から両手で飛びつくムーブをダブルダイノ、足を動かして次のホールドを取るようなムーブをコーディネーション、という感覚でクライマーの間では使い分けられています。
ダイナミックな動きを総じてコーディネーションと表現することもあり、コーディネーションという大きな枠の中にダブルダイノがあるというイメージです。
基本的なやり方
コーディネーションは、スタティック(静的)なムーブで次のホールドを取れない時に使うムーブなので、次のホールドに手が届くように勢いをつける必要があります。
① まずは身体や足を振って勢いをつけます。
② ホールドを引いた後にそのホールドを押すことによって、更に勢いがつく上、壁から身体が剥がれにくくなります。
③ 壁から離れないようにしながら、ホールドの上を走るように移動します。
④ 次のホールドを掴んだら手と足の位置関係でバランスを取り、止まります。
ここからコーディネーションを成功させる大事なポイントを解説します。
脱力する
コーディネーションで1番大事だと言っても過言ではないポイントは、「脱力」をすることです。
身体に無駄な力が入っていると上手く足を振ることができなくなり、勢いをつけることができません。また、飛び出してからの動きも堅くなってしまうので、無駄な力が入っていると良いことは1つもないです。
ホールドを持つ手の指先以外はできるだけ脱力し、身体全体の関節を柔らかくするようなイメージを持つことが大事です。
最後にホールドを押す
手で持つホールドを引くだけでは十分な距離を出すことはできません。ランジやダブルダイノと同じように、引いたホールドを最後まで「押す」ことが重要となります。
ホールドを押すことによって、距離が伸びたり、壁から離れづらくなるので、成功確率は格段に上がります。
ランジのやり方とコツ、練習方法を紹介!の記事はこちら
ダブルダイノのやり方とコツ!花形ムーブをマスターしよう!の記事はこちら
足順を決める
スタートをどちらの足で踏み切るのか、一歩目をどちらの足で行くのかを事前に決めましょう。
決め方はゴールからの逆算で考えた方が効率的です。次のホールドをどちらの手で取り、どのような足の位置であれば止まることができるのかを考え、そこから逆算して最初の足を決めます。
上の画像であれば、左手でホールドを掴み、左足を突っ張って止まるので、そこから逆算すると最初の踏切が右足で、一歩目が左足ということになります。
ホールドの先端を踏む
コーディネーションは大きな動きになるので、ほとんどの場合フットホールドは大きいものが使われます。
足はどこを踏んでも良いわけではなく、できる限り先端を踏むことが重要です。ホールドの根元部分を踏んでしまうと、一歩目から壁から離れる動きになってしまいます。続く2歩目、3歩目は更に壁から離れていってしまうので、失敗に繋がります。
最初のホールドは先端を踏み、身体と壁との空間を作ることによって、身体の自由度を確保しておきましょう。
外から内に向かう
勢いをつけるときに意識しなければいけないのは、できるだけ壁から離れた位置から、壁に近づく方向へ勢いをつけることです。
画像のように足を大きく振る場合は、足をできるだけ壁から遠い位置から次のホールドの方向、つまり内側に向かって力を伝えます。
壁と平行に勢いをつけてしまうと、次の瞬間には壁から離れる力が働いてしまいます。上で説明したホールドの先端を踏むということにも大きく関係しています。
まとめ
いかがだったでしょうか?コーディネーションのポイントをまとめると
- 脱力する
- 最後にホールドを押す
- 足順を決める
- ホールドの先端を踏む
- 外から内に向かう
コーディネーションは運動神経に大きく左右されるのは事実でしょう。しかし、筋肉の連動を身体に覚えさせることで、コーディネーションは克服できるはずです。
特に、上のポイントを意識するだけでも変化に気付くはずです。明日からのクライミングで反復練習をして、現代スポーツクライミングには欠かせないコーディネーションを習得しましょう!
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